◆◇◆少年非行対策セミナー◆◇◆
------------------------【配信日:2 012.02.04】

◎中国地方のBBS会員のみなさんへ
あなたが参加した活動の感想を聴きたいです!知りたいです(^^ )

◎中国地方以外のBBS会員のみなさん、みなさんのところの活動 、
いろいろあるんでしょうね(^^)これからも、あなたのできるこ と、
一歩踏み出してみませんか?
更生保護関係の皆様、BBSを卒業したみなさん、これからも私た ちを
温かく見守ってください。

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1月28日(土)、広島平和記念資料館メモリアルホールにて、少 年非行対策
セミナー『少年非行の背景を考える』(主催:広島市教育委員会) が行われ
ました。

広島地区BBS会の佐賀華絵さん(さがえ)と、発表者の広島県B BS連盟
副会長福田抄湖さん(寅子)からの報告です。

セミナーは2部構成となっていて、第1部は広島少年院首席専門官 である
中西和久さんの講演。
第2部はNPO法人青少年育成グローバルステーションSeiss u!理事長
福田抄湖さんの体験発表でした。

●講演
まず広島少年院での暴行事件(平成20年3月から平成21年3月 までの間、
広島少年院の法務教官4名が、在院者数十名に対し、暴行陵虐(り ょうぎゃく)
行為に及んだ人権侵犯事件)を経て変化した施設や(*)法務教官 、少年たちの
心情や環境について、また施設の取り組み、教育課程、法務教官の 指導のあり
方などを聞きました。
●体験発表
「非行少女からNPO法人理事長へ」

○非行少女になった頃(中学生)の行動
気づけば非行少女になっていて、万引きや窃盗、深夜徘徊などを繰 り返し、
家にもあまり帰らず、学校へも不登校気味だった。

○当時思っていたこと
警察や先生は私たちに本当のことを言えとか、ウソをつくなと言い ながら、
私たちにはウソをついたりしていたので、大人全般を信じられない し尊敬も
できなかった。

○広島へ引越してから高校生の頃のこと
高校進学をしたが、働きたくて定時制高校へ編入したが、学校へは 全然
行かずに、家から追い出されその日暮らしで、生計は水商売や日雇 いの
アルバイトでまかなったり、援助交際が流行った時代なので、何も しなくても
おこずかいをくれるおじさんがいた。

○定時制高校に入り恩師に出会い更生したこと
今までの大人は、見た目だけで判断していたけれど、定時制高校の 先生は話し
をしっかり聴いてくれて、不良と呼ばれる私たちのことを受け入れ てくれた。
居心地がよかった。また将来や社会の事など、いろんな話をして、 向き合って
くれた事から、自分自身もしっかり物事を考えるようになった。
その後18歳になり、自動車免許を取得して社会的にも認められる 年齢に
なったので、しっかりしたアルバイトを決めて、家に戻り定時制高 校へも
通うようになった。

○大学進学しNPO法人設立
その頃から将来について真剣に考え始め、家庭裁判所調査官を目指 し大学へ
進学した。在学中にNPOに出会いこれなら自分のやりたいことが できると
思い設立を決意し、現在の活動に至る。

○ずっと変わらないこと、今思うこと
仲間を裏切らないことや自分のやったことに責任を持つなど、そう いった
ことは非行の頃から変わっていないと思う。

今は逆の立場となり、何度も当時の自分の気持ちを振り返り、子ど もたちと
接しています。

私のモットーは「笑いと楽しさ」ですがみなさんはモットーってあ りますか?
大人がしっかりとしたものを持っていないと、子どももぶれます。 自分を
しっかりと持ち、子どもと向き合ってほしい。
子どもに望むものがあるのならば、自分もそれを持っていなければ ダメだと
思う。
私の夢は「この国の未来が見たい」ですが、みなさんの夢はなんで すか?
未来を見るためには、よりよい未来にするためには、今の子どもた ちを育てて
いかなければなりません。
一緒に未来を見たいと思いながら、自分自身の言葉で子どもとしっ かりと
話していきたいと思っています。
小さな、ささいな夢でもいいので大人も夢を持ちましょう。
☆さがえさんの感想☆
○広島少年院首席専門官の講演について
普段決して聞く機会もない施設の内情を暴行事件と絡めて知ること で、少年院
というものを具体的に理解できたと思います。

○福田さんの体験発表について
大人(学校や警察)は平気でウソをつく、信用できなかった、とい う言葉が
大変印象的でした。
少年たちから見ればBBSである私も大人であり、不用意に関われ ば私が心を
閉ざさせてしまう可能性もあります。
少年たちから信用される大人とはどのようなものか、改めて考える きっかけと
なりました。
(*)法務教官って?
法務教官は、少年院や少年鑑別所などに勤務する専門職員です。
幅広い視野と専門的な知識をもって、少年たちの個性や能力を伸ば し、健全な
社会人として社会復帰させるために、きめ細かい指導・教育を行っ ています。
(法務省ホームページより)
http://www.moj.go.jp/kyousei1/ kyousei_kyouse12.html
●このセミナーについて新聞記事になりましたので、ご紹介します 。
(情報提供者:法務省近畿地方更生保護委員会 山田憲児委員長)

毎日新聞広島版 2012年1月29日
http://mainichi.jp/area/hirosh ima/archive/news/2012/01/29/20 120129ddlk34040272000c.html

中国新聞 2012年1月29日
http://www.chugoku-np.co.jp/Ne ws/Tn201201290099.html
(ケータイからは見れないかもしれません)