チュウBメルマガ VOL.243

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◆◇◆日本更生保護学会第5回大会・BBSセッション◆◇◆

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2016年12月10(土)~11日(日)、早稲田大学早稲田キャンパス(東京都新宿区)にて

日本更生保護学会第5回大会が行われました。

 

初日は-

▼基調講演

「ジャルダン・ド・コカーニュ(フランス)における就労支援について~「犯罪を行った者」に対する就労支援を中心に~」

講演者:Jean-Guy Henckelさん(Jardin de Cocagne代表)

 

▼シンポジウム

「『犯罪を行った者』を雇用するソーシャルファーム(*)の日本における展開可能性」

(*)ソーシャルファーム(Social Firm)・社会的企業:利益追求ではなく、社会的な目的を実現する企業

登壇者:大学教授,更生保護施設理事長,民間企業経営者,法務省大臣官房秘書課

 

 

2日目は-

▼韓国矯正学会招待講演(光云大学校法科大学教授)

 

▼大会企画セッションおよび自由報告

 

このセッションの1つで、BBSが

『学生BBS会員の現状と課題について』と題し、報告が行われました。

 

【パネリスト】

・花之木憲一さん((特非)日本BBS連盟理事・中国地方BBS連盟会長)

・長谷川洋昭さん(田園調布学園大学准教授・保護司)

・松尾和英さん(品川区保護司会地域活動部長)

・小林健太くん(早稲田大学広域BBS会幹事長)

・小山貴弘(中国地方BBS連盟事務局長・こやまん)

【コーディネーター】

・長谷川正光さん((特非)日本BBS連盟事務局長)

 

会場には約30名来られました。

 

 

●花之木憲一さん

学生時代からBBSを続けている会員

 

BBSは運動(Movement)だから、良いときもあればそうでない時もあります。つまり会員が増えたり減ったりします。ただ、灯が消えなければ、その灯が大きくなる時は必ず来るので、絶やさないでほしいです。

近年、学生会員の傾向を見ていると、「守り」に入っていると感じます。自分から新しいことに取り組む「攻め」の姿勢を持ってほしいし、それが社会人になって役立つと思います。

 

 

●長谷川洋昭さん

東京都・八王子BBS会OB

大学教員の立場として、そして元BBS会員の経験から「田園調布学園大学BBS会」の設立に携わる。

 

ゼミ単位で活動を始め、神奈川県BBS連盟の研修会に参加。それを機に活動の幅を広げていきました。

 

社会人になってもBBSを継続することが重要というより、社会人になっても更生保護を理解し、いろんな形で関わる、思いを寄せることが大切だと思います。

 

 

●松尾和英さん

休会していた品川区BBS会の再構築に、保護司として携わる。

 

▽保護司から見える休会の原因

→学生個人単位による構成

→学生活動であることの理解不足

→早々に成果を求めていた

 

★品川区BBS会再構築のコンセプト★

①活動が継続できる組織づくり

②無理や押し付けをしない

③助走・準備期間を設ける

 

2014年5月 品川区BBS会再発足(立正大学)

 

保護司個人からBBSへ依頼し、BBS会員が困ってしまったことがあり、BBSに活動等協力依頼する際、保護司側の窓口を一本化しました。

 

品川区保護司会は、再構築コンセプトに基づき、品川区BBS会に対し活動に必要な資金を支援。活動について口出ししませんが、お金の使途についてはチェックします。(お金のことを心配せず活動してほしい)また、地域での活動について、サポートしています。

 

 

●小林健太くん

早稲田大学や他10校くらいの学生が会員となっており、会員数は約100名。

 

【主な活動】

・「ともだち活動」(BBS運動の柱のひとつ・メンタリング活動)に会員約20名が参加

・学習支援ボランティア(児童相談所一時保護所,児童自立支援施設ほか)

 

◆利点◆

・出身学部の偏りがなく、多彩なメンバーであることから、活動等について様々な視点から検討できる。また会員同士視野が広がっている。

・会員同士、年が近いことから、意見を出しやすい環境がある。新しいことに取り組みやすい。

・活動する少年との年齢も近いことは、共通した話題が多く活動にいい影響がある。

 

◆課題◆

・学生組織だから、役員は毎年代わり、ノウハウや引き継ぎが難しい。

・卒業で毎年多くの会員がやめるため、新会員を多く入れなければ、活動継続が困難。

・会員同士の交流の機会が少ない。

 

 

●こやまん

学生時代からBBSを続けている会員。県を越えてのBBS会転籍(鹿児島→広島)を経験。

 

中国地方の学生会員を対象に、過去5年間実施したアンケート結果を報告。

日本BBS連盟によると、毎年約1000名の学生会員がやめているとのこと。

 

★アンケートの目的★

社会人になってもBBSを続けたい人の掘り起こしと、スムーズなBBS会の転籍を実施

 

~直近の結果から見えることは~

社会人はどんな活動をしているのか知らない。つまり社会人会員がどんなことをしているか伝えることが大切。

 

「チュウBメルマガ」についてPRさせていただきました。アンケートとチュウBメルマガはリンクしていて、アンケートに協力いただいたOB・OGへも配信。またBBSやりたいと思った時、連絡もらえたらすぐに対応します!

 

 

▼その他の大会企画セッション

・保護司制度の基盤整備の促進~保護司の安定確保と育成の現状、新たな課題~

・更生保護施設における自立支援(地域生活への移行支援)

・更生保護におけるアセスメント

・医療観察-保護観察所における医療観察制度の在り方-

 

--------【配信日:2017.03.19】

◎BBS会員、その他関係者のみなさんへ

チュウBメルマガは、中国地方のBBS活動を中心に、BBSなどについての情報をみなさんにお伝えするツールです。

お時間のある時に、ご覧いただければ幸いです。

 

BBS運動(Big Brothers and Sisters movement)とは、非行少年やいろんな悩みを抱えている子どもたちなどと、兄や姉のように同じ目の高さで、一緒に学んだり、楽しんだり、少年たちの話しを聴いたりする中で、少年たちの成長をサポート・応援し、さらに非行や犯罪を未然に防ぎ、そして再非行・再犯が起こらない地域社会を目指す『更生保護』に協力している、青年ボランティア運動です。

 

BBSについては、特定非営利活動法人日本BBS連盟ホームページを

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配信元:中国地方BBS連盟事務局

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(事務局:法務省中国地方更生保護委員会内)