◆◇◆子どもの声から学ぼう!

     ~元子どもが語る、親と親以外おとなの育み~◆◇◆

------------------------【配信日:2011.10.29

 

◎中国地方のBBS会員のみなさんへ

 あなたが参加した活動の感想を聴きたいです!知りたいです(^^)

 

◎中国地方以外のBBS会員のみなさん、中国地方の活動も様々ですが、

 みなさんのところの活動もいろいろあるんでしょうね(^^)情報交換できると

 いいなと夢みてます。

 BBSを卒業したみなさん、更生保護関係の皆様、これからも私たちを

 温かく見守ってください。

 

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個人的に興味があったので、10月15日()、広島市内で講演会があった

ので行ってきました。BBSと直接つながりがないかもしれないけど、報告

します。

 

講演者は、NPO法人 日向ぼっこ(社会的養護の当事者参加推進団体)

理事長の渡井さゆりさん。1983年生まれ。

 

父親は酒浸りで母親は暴力を受け、母親が私たち子どもを連れて逃げた。

しかし逃げた家では、床が見えないくらいのゴミだらけ、食事はまともに

与えられず、食べ物を手に入れるために何度か万引きをした。風呂は入れて

もらえず、普通の暮らしではなかった。母親のところと、施設との行ったり

来たり。

親からの愛情を受けて育たなかったので、施設に入れられても、職員に愛情を

求めることや、いろんなことをどの程度求めていいのかわからなかった。

施設では、食事・学校・お風呂・きれいなふとんで寝られるなど、普通の生活

ができることは良かった。

 

高校の時、施設職員さんから「お母さんはもう、どうしようもないよ。」と

言われ、これからどうしたらいいか、相談するところは無くなったと思った。

高校を卒業し、施設を退所し、一人ぼっちになって、自分は何のために

生きればいいのかわからなかった。

 

フリーターを何年かして、お金が貯まったので、福祉の大学に入学した。

自分の立場でできることがあればと思い、2006年「日向ぼっこ」を

立ち上げ、※社会的養護を経験した人たちが集まれる場所を作り、同じ境遇の

人たちと出会い、気持ちが楽になった。日向ぼっこに関わる中で、出会った人

と結婚し、子どもを産んだ。出産した時、初めて「生まれてきてよかった」

と思うことができた。

 

『日向ぼっこ』について

施設で生活し、社会へ出て行く若者が、気軽に集まれる居場所を提供し、相談

にのっている。また、※社会的養護について、あまり知られていないので、

当事者の声を集め、社会に知ってもらうための事業を行っている。

ホームページ http://hinatabokko2006.main.jp

 

 

※社会的養護とは?

親の放任・怠惰・就労・虐待・行方不明・精神疾患など何らかの事情で親と

暮らすことが困難な子どもたちのセーフティーネットのこと。

社会的養護には、施設養護と家庭的養護(里親制度)などがあり、施設養護

には、児童自立支援施設,母子生活支援施設,情緒障害児短期治療施設,

自立援助ホーム,児童養護施設,乳児院があり、大半は児童養護施設に

入っている。

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講演会を聴いていて、渡井さんが自分をさらけ出すこと、とてもお辛いこと

じゃないかなと思いました。親からの愛情がなかったら、人生とっても苦し

むのがよくよく伝わってきました。渡井さんのような境遇の人たちがいる

ことを頭の中に入れておきたいと思います。