◆◇◆BBSの芽生え(その3)◆◇◆
------------------------【配信日:2 012.04.27】
◎BBS会員、その他関係者のみなさんへ
チュウBメルマガは、中国地方のBBS活動を中心に、
BBS(Big Brothers and Sisters Movement)についての情報を
みなさんにお伝えするツールです。
お時間のある時に、ご覧いただければ幸いです。

BBS活動等については、日本BBS連盟ホームページを。
http://www2.ocn.ne.jp/~bbsjapa n/katsudo/katsudo.html

BBBS (Big Brothers Big Sisters) About, BBBS International Homepage.
http://www.bbbsi.org/
------------------------------ -----
前回に引き続き、
『BBS運動の芽生え』(その3)

○宇田川先生との出会い

時代が時代でしたから、特に反応は期待していませんでしたが、お よそ
一か月もした頃私は「お前何かしたのか?」という訝るような言葉 とともに、
一通のはがきを父の手から受取りました。

発信人のところには「京都少年審判所」と大きなゴム印がおされ、 その左側
には太字のペンで「宇田川潤四郎」と署名されていました。

はがきには「君が社会教育課の西村課長さんに出した、熱意のこも った手紙
はいま私の手もとにあります。是非一度お目にかかって話したいの で、都合
がつけばなるべく早い機会に来所してほしいのですが・・・。」と いう
簡単な内容のものでした。

父には「何も悪いことをしたわけではないから、何か相談事でもあ るのじゃ
ないかな。」と極めて簡単に答えておいた事は今でも記憶に残って います。

それから幾日の経ず、私は五條通りの疎開跡地の家庭菜園の間を通 って、
中堂寺の京都少年審判所を訪ねました。

待たされることなく、二階の所長室に通され、そこで初めて「私が 所長の
宇田川です。」と挨拶され、宇田川潤四郎先生にお目にかかりまし た。
やや白髪まじりでしたが硬そうな頭髪を左右とも刈上げ、盛り上が るよう
な髪を七三に分け、口髭(いわゆるちょび髭)をたくわえた見るか らに
愉快そうなおじさん、という印象を受けました。

そこへ、真黒な背広を着られた徳武義先生が呼ばれまして、宇田川 先生から
ご紹介があり、「わざわざご足労をかけて申訳ない。実は君が社会 教育課の
西村課長さんに出した手紙は、いまここにあるんだよ。」というお 話から
始まって、徳先生からアメリカの少年の町のお話や、大兄姉運動に ついて
詳しく聞かせていただき、宇田川先生からそのような運動こそ今の 日本
には是非必要だと思うんだけれど、君の意見も全く同じ考えだと思 うが、
とのお言葉があり、何とか京都の学生諸君に働きかけ、わが国でも
BBS運動を起こし、拡大してゆきたいとの強いご意志を聞かされ たの
でした。

殊に京都は、東西両本願寺や妙心寺、知恩院等の宗団によって運営 される
私立大学も多く、趣旨さえはっきりと説明すれば、直ぐにでも呼び かけに
応じてくれそうな大学や専門学校(当時はまだ新学制施行前でした 。)は、
数校候補としてあげることが出来ましたし、特に収容施設に収容さ れている
戦災孤児の健康管理のお手伝いなども考えると、医科大学への呼び かけも
必要だなと、その場ですでに具体的な話題に花が咲くほど、かなり 長時間に
わたり話し込み、夕刻近く、近々更に具体化を進める打合せ会の案 を持って
訪問するということにして辞去しました。
………………………… ………………………… ……….
(その4)につづきます。